63. 南伊勢 前編
2017年11月
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憧れのエリアの一つである紀伊半島に、一歩、足を踏み入れる。これであの峠道に王手がかかり、おそらく次回に挑むことになるのだろう。しかし、たった一歩だけだったはずなのに、今回の遠征でも強烈な印象が刻まれることになった。主に例の鍵穴のせいである。


今日は津駅を9:45に出発。少し気合が不足したのとJRが遅れたため、遅めの出発だ。

第60回に走行したR23へ。第60回では津から四日市まで北上したが、今回はここから南下する。

雲出川を渡り、津市から松阪市へ。

松阪の市街地を抜け、旧R23のr37を進み、櫛田川を渡る。現時刻は11:20。
紀伊半島の定義として、櫛田川と紀の川より南を指すことがあるようだ。これに従うと、今回自転車の遠征で初めて紀伊半島を走ることになる。前方にはこれから越えるべき山並みを望むことができる。その先は太平洋のはずだ。

櫛田川を渡った先でr37と別れ、r119へ。松阪市から多気町へ。写真はJRの多気駅。紀勢本線と参宮線が分岐する。

r119を南下する。r13との交点で少し間違ったようで勘で進むと、熊野古道であることを示す標識が現れた。
左に進むと女鬼峠。これから向かう女鬼峠は、古くは伊勢と熊野を結ぶ街道に位置した重要な峠道であるようだ。

r119の現道に戻り進むと、新女鬼トンネルが現れた。H8竣工。新ということは、ここには旧隧道がある。左手に進む。

多少の倒木はあるが、問題なく進む。

谷を詰めると、封鎖された隧道が現れた。女鬼隧道、S9竣工の古隧道だ。

フェンスで閉じられており、通り抜けはできないので新トンネルを抜けて南側へ。こちら側の坑口は現道のすぐそばにある。

r119を南下する。多気町から度会町へ。r709との分岐を過ぎて進むと、中川大橋の袂でr119は終わり。ここから先は宮川に沿ってr38を進む。

写真はr38から見たこの先の眺め。

度会町の中心部でr38と別れ、右折する。青看によると、18 km進むと南伊勢。

一之瀬川に沿ってr22を南下する。この辺りはほとんど上っていない。快適に進む。

鴻坂峠に向かうr721と、藤越に向かうr151との分岐を過ぎると、r22は本格的な上りとなる。現時刻は13:40。ここから先が能見坂の峠道の区間だ。

ひたすら上ると、立派な隧道が現れた。新野見坂トンネル。H13竣工。
峠道は能見坂だが、トンネルは野見坂だ。

もちろん、新トンネルは潜らない。少し下って写真の分岐へ。

能見坂旧道を進む。

13:55に旧峠の隧道に到達。野見坂隧道。S3竣工の煉瓦と石を組み合わせた隧道だ。扁額は右書きで野見坂隧道。坑口手前の標識も合わせて、中々雰囲気がある。

こちらも扁額は右書きで野見坂隧道。北側と比べ、明るい雰囲気だ。

隧道から先を見ると、南島町の標識が立っている。現在は合併により南伊勢町となっている。

能見坂旧道を一気に下る。途中、海が見えた。熊野灘であり、太平洋だ。名古屋に来てから、しっかりと太平洋を望んで走るのは初めてだと思う。

旧道に一本ヘキサが立っていた。写真では全く分からないが、22と書いてあったことを確認した。

野見坂南トンネルの坑口で、現道に合流。現道を少し進むと野見坂隧道以前の旧道が分岐しているが、今回はパスして現道を下った。

海沿いに走るR260との交差点を右折。ここからが今日の本番だ。
写真は阿曽浦。現時刻は14:30。見えないが、大紀まで34 km、紀北まで57 km。馴染みのない地名が並んでいる。

こういう景色を走ったのはいつ以来だろうか。日本海側では昨年の若狭湾が近い雰囲気かもしれないが、太平洋側では5年前の伊豆まで遡るかもしれない。

これはよく知られているかもしれない、R260慥柄浦の交互一方通行区間。今はバイパスが開通しており旧道である。

予想通り、信号の先は激狭だ。国道とは思えない規格だが、R260であれば驚くことではない。

慥柄浦の先で少し迷ったが、旧R260を進み、贄浦の漁港に到達。

贄浦の先で現道に合流すると、予想外のローソンが現れた。現時刻は14:45。日没が見えてきたが、ここはもちろん休憩だ。右手には休憩後に進むべき旧隧道が見え隠れしている。

地図のリンクは https://ridewithgps.com/routes/41445438

ここまでの総走行距離は約74 km。今日は5 h走ってきたので十分によいペースと言えるのだが、日没が着々と迫っているのが気がかりだ。
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