22. 国道135号旧道 前編
2012年12月
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小田原と下田を繋ぐR135。海岸線沿いを走る風光明媚な観光路線であると同時に、東伊豆の街を結ぶ生命線である。そのため改良が重ねられており、ほとんど全線にわたって旧道が存在する。その一部を第3回第12回第13回で走ったが、事前調査不足、日没や時間切れにより不完全燃焼だった。今回は東伊豆の道に決着をつけるべく、熱海から下田まで旧道をなるべく通して走る。


今回のスタートは第3回で通過し、第13回で終点とした熱海駅だ。小田原をスタートにしなかったのは、下田に到着するまでに日没してしまうことを恐れたためである。小田原-熱海間の旧道はまたの機会に譲ろう。現時刻は9:00。17時には日没してしまうため、制限時間は8時間だ。

まずは熱海駅から現R135に下りずに西へ。この道も旧道に思えるのだがどうだろう。
和田でR135に合流して少し坂を上ると観魚洞へ向かう旧道が分岐する。写真は分岐地点から。第3回の3枚目と全く同じ構図だ。

第13回でも通ったが、M43竣工の観魚洞隧道である。石組みの素晴らしい隧道だ。今回は伊東側の写真を載せた。

観魚洞の先は錦ヶ浦、曽我浦と険しいエリアが続く。写真はS14竣工の曽我浦片隧道と高規格な曽我浦大橋。現在は前者が上り線、後者が下り線を担う。

曽我浦大橋から、これから進む方面を望む。奥の半島に小さく立岩トンネルが見えた。

その先の赤根崎付近から曽我浦を望む。かなり険しい地形を走ってきたことが分かる。熱海城の高さの方が道路を付けやすそうなんだけど。
赤根トンネルをパスして海沿いの旧道を走る。

赤根崎を越えると多賀の町に向かって一気に下る。写真のように集落を抜ける旧道がいくつかあるので選んで進んだ。見過ごしていなければ、網代隧道まで4箇所ある。
新網代隧道をパスして網代の町中を抜けると、再び上りが始まる。東伊豆の道は小刻みな上り下りの繰り返しだ。

さて、第3回に引き続いてここにやってきた。左が現道の立岩トンネルで、右が網代隧道に向かう道である。

S7竣工の網代隧道。石組みかと思っていたが、あまりにきれいに積まれているので、コンクリートブロック積みのようにも見える。伊豆は石の産地であるからか、明治大正は当然として昭和一桁でも石で積んでくる。
観魚洞と同じように今回は伊東側を載せた。伊東側の方が明るい雰囲気だ。

その先にあるいい味の青看。下田までは62 km。普通に走れば日没までに問題なく到達できるはず。現時刻は9:55で、ここまで約1 h走ってきた。

古めのおにぎりを発見した。いつの間にか伊東市に入っていた。

すぐ先の路肩から、次のステージを確認する。
手前に見えるのが御石ヶ沢隧道の抜く半島で、その奥が宇佐美峠の越える半島だろう。とりあえず、御石ヶ沢の廃洞門はここからは見えないように思う。

御石ヶ沢トンネルの旧道はスルー。ここは自分には突破できないし、藪は苦手だ。写真は伊東側の旧道分岐。
熱海から下田までR135の現道(新道)には19もの隧道がある。今日の遠征で潜ったのはこのうち2つだけ。御石ヶ沢トンネルと友路トンネルだ。旧道はどちらも厳しい廃道である。

その先の新宇佐美トンネルの旧道は問題なく走ることができる。写真はT14竣工の宇佐美隧道。侮れない古隧道だ。よく見ると、コンクリートで塗り込められた内壁の中に煉瓦が見えるような気がする。改修前の姿を見てみたいものだ。

宇佐美隧道を抜け、現道に合流し一気に下る。アドリブで、宇佐美の市街地を通る旧道へ。その後再び現道を走り、伊東の市街地の手前、岩松の交差点で右折し再び旧道へ。

腹が減った瞬間にマクドが現れたのでつい休憩をとってしまう。まあこれから上りだしな。
写真は伊東駅入口の交差点。現時刻は10:40。たったの300 m程度しかない停車場県道のヘキサが小さく映っている。

距離を稼ぐために写真撮影の頻度を大幅に減らして進む。殿山でバイパスに合流。少し走って一碧湖入口から再び旧道へ。写真は旧道に少し進入した地点。

この区間は現道と比べ上らされる。おそらく道路は改良されており、旧道の雰囲気はない。11:30に写真の梅ノ木平で現道に再び合流した。
梅ノ木平から約7 km、伊豆高原の区間は現道を走った。正直言ってここよくわからないんだよね。旧地形図までチェックしないからな。線形は非常に現代的なので、昔からこうだったというわけではなく、現道は古い道を直線的に上書きしているのだと思うのだがどうだろうか。

さて、11:45に今日のメインステージの一つである赤沢-奈良本の旧道入口にやってきた。第12回で屈辱の日没を味わった区間だ。まずは入口にある最近珍しい気がする重量制限。16tは相当重い方のようだが、これも昔は国道だったころの名残なんだろうか。

程なくして、その方面では超有名な廃ループ橋に到達。圧倒された。

小刻みなアップダウンを繰り返しながら旧道を延々と走る。第12回で走った時よりはるかに長く感じる。あの時は真っ暗な旧道で日没してしまって緊張していたためだろう。
写真は北川と熱川の間にあるこの旧道区間最大の切通し。

12:35に四度目の湯の沢交差点に到着。現道に合流。ここに来ることはもうないだろうか。

地図のリンクは https://ridewithgps.com/routes/41310943

ここまで約3時間半で50 km近く走ってきた。後半戦はトモロ岬からスタートだ。
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