トラブルにより強制終了となった第66回に決着をつけるため、再び奥大井にやってきた。しかし、結論から言うと今回も不完全燃焼で終わることとなった。いつかまたこの地に挑むことになるのだろう。深入りしてはいけない地域であるのはよくわかっているのだが、吸い込まれたように再訪してしまう。果たして、何回訪問すれば満足できるのだろうか。
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現時刻は9:10。4ヶ月ぶりに千頭にやってきた。この時間にこの地に立つためには、少し裏技が必要だ。前回は無念のリタイアだったが、今日は必ずここに戻ってくる。 |
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千頭駅から走り始めた途端、井川線の踏切待ち。一日に5往復しかないことを思うと貴重だが、千頭駅での乗り継ぎの時間を考慮するとそうでもないのかもしれない。いつも同じパターンになり得る。 |
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r77を北上し、桑野山トンネルを通らず左手の旧道へ。古びた青看が出迎えてくれた。直進すると寸又峡まで15 km、奥泉まで4 km。ここが旧道である証拠といえる。 左折して大井川を渡る。
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沢間駅の先で大井川鉄道と並行して走る。再び大井川鉄道と別れた先は、千頭森林鉄道の旧線跡だ。 写真は横澤隧道。車道用とするため、S46に改築されたようだ。
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横澤隧道を抜けて道なりに進むと、「この先路肩決壊のため通行止」の看板が現れた。この辺り、既に寸又川右岸林道を走っていることになる。もちろん先に進む。 |
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少し進むと、予想外のゲートが現れた。このくらいならもちろん越えて進むんだけど、「通行止」でなく「関係者以外立入禁止」なのは気になる。立入禁止というワードには弱い。 |
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少し緊張しながら林鉄跡を走る。路面は整備されており、走行に問題はない。 |
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しばらく走ると、存在感のある隧道が現れた。ウムシトンネル。S6竣工。 車道の林道は隧道を回避する形で右手に続いている。この隧道は車道化の際に改築されず残されたのだろうか。しかし、坑門だけを見るとS6竣工とは思えないので、何らかの補修が行われたのだろうと予想する。
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ウムシトンネルに突入。中央に排水用の溝があるので足を踏み外さないように気を付けて進む。 |
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ウムシトンネルの北側坑口。左手から林道が合流した。 |
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ウムシトンネルから先に進む。右手のはるか眼下に道が見える。r77だろう。この先で合流することになる。 |
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沢筋に橋が架かっている。ここには旧橋跡と旧隧道跡があったようだが、残念ながら見逃した。 |
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旧線跡を進む。定常的に整備されているようで、走行には問題ない。 |
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再び隧道が現れた。アカイシトンネル。先程のウムシトンネルと比べて新しいトンネルに見えるが、竣工年は不明。 |
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アカイシトンネルを抜け、少し進むと道の状況が改善した。この辺りのどこかで旧線跡が林道から分かれるはずで、気にしながら走ったのだが結局分からなかった。この先で急激に下り、r77に合流。 |
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寸又川右岸林道を脱出。こちらの入口には全面通行止のバリケードが設置されている。もし前回にパンクがなく順調に進んできたとして、夕暮れにこれを見てここを進む気になっただろうか。けれど、r77を走って千頭に向かうと遠回りだし勾配もきついので、帰りの電車に間に合わない可能性もある。 まあ、いずれにせよ現実にはならなかったので、仮定の話だ。
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r77を、寸又峡温泉方面へ進む。特徴的な広い空間が出現。林鉄関係や廃村ではないと思うんだけど、何だろう。 |
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10:30、寸又峡温泉の駐車場に到着。 |
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寸又峡温泉を進む。完全に観光地であり、少し居心地が悪い。温泉街を抜けると、左手から久々に林鉄跡が合流してきた。 |
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この先は林鉄跡を進むのだが、遊歩道化されており、とても自転車で楽しめる雰囲気でない。 |
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隧道を抜けて林鉄跡を進む。 |
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前方に飛龍橋が見えてきた。S8竣工。テンションが上がる。 |
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が、ここで問題発生。飛龍橋の先に立っている警備員のおっさんを見た瞬間、全てを理解した。この先で災害復旧工事が行われており、観光客が紛れ込まないようにしている。もちろん、自転車も観光客の一人に変わりはなく、先に進むことは許されない。 |
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頼み込んで少しだけ先を覗く。ここから先が楽しみだったのに、残念だ。 |
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夢の吊橋を見おろしながら、引き返す。この名前はある種のオマージュだな。さすがに本物を訪問することはないだろう。 |
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11時すぎ、居心地の悪い遊歩道区間を脱出。本当は千頭堰堤に到達したかったのだが、話にならない。ネットに上げられた記録を思い出すと、早朝の記録が多い理由がわかった。 |