20. 碓氷峠 前編
2012年9月
← 19. 一ノ倉沢
20. 碓氷峠 後編 →
戻る

今年の北関東シリーズを締めくくるのは説明不要の碓氷峠だ。どのように技術が発達しても上るべき標高差はほとんど変わらず、碓氷峠はいつまでも碓氷峠であり続けるのだろう。間違いなく、日本の交通網における急所の一つであるこの峠を目指して、高崎から上ってゆこう。


第16回ゴールの高崎駅を10:20にスタート。今日は午後から夕立の可能性が高いらしい。不安を抱えつつ走り出した。

アドリブで走ってR17とR18の分岐に到達。群馬県で最も格の高い国道分岐ではなかろうか。今日はここからR18を走るのだが、現道の交通量は凄まじいのでなるべく旧道を走ろう。

r26、r137とR18旧道を走り繋いで、写真はR18旧橋の鷹の巣橋。しかし、気の迷いでここを渡らず、碓氷川左岸を走り続けてしまった。その後何とか現道に戻り、下野尻交差点からr125へ。安中の中心部を大体11時頃に通り過ぎた。

r48に少しだけ残る杉並木。ここもR18旧道である。R18には中山道の宿場町の雰囲気を色濃く残す町並みが多い。走っていて気分がいい道だ。

r216が現道に合流する地点にあったセブンで休憩。写真はそこから眺めた碓氷川と妙義山。

R18松井田バイパスの旧道であるr33へ。旧松井田町の中心部を走る。さらに進んでR18に合流し、再びR18旧道のr222へ。停車場県道の可能性もあったので旧道という自信はなかったが、その証拠が踏切に書いてあった。

横川駅に12:05に到着。今やローカル線の終着駅だ。お約束の荻野屋で釜めしを調達、背負って走り出した。かなり重かったが仕方がない。

遂に碓氷峠区間に差し掛かった。まずは新旧道の分岐がある。ここは当然旧道を選択する。

坂本宿の直線の上り坂を12:30に通過した。上州側の最終宿場町だ。

坂本宿を抜けると、びっくりマークが碓氷峠道の始まりを告げる
。見づらいが、青看には軽井沢17 km。ほとんど全て上りのはずである。自然と気合が入る。

R18旧道に並行して信越線の旧線が走る。写真はあり得ない急勾配で隧道に突き刺さる旧線。道路よりも鉄道の方が勾配が緩いことが多いように思うが、ここは逆だ。

R18の旧道は非常に勾配が緩く走りやすい。どんどん漕いで行ける。さすがは明治の馬車道である。

さて、有名な信越線旧線の碓氷第三橋梁が現れた。M25竣工の巨大煉瓦橋梁だ。しばし見とれる。ここは遊歩道化されていて橋の上を歩けるのだが、今日はパス。

その先にある旧熊ノ平駅には少し寄り道した。13:10に到着。旧R18から階段が付けられている。横川駅からここまで信越線旧線をたどって歩いて来れるようだが、ちょっと長くはないだろうか。

熊ノ平駅を後にして再び走り出す。写真は100番目のカーブ。碓氷峠の群馬側はカーブがナンバリングされているので数えながら上ってゆくのだが、さすがに100を超えると気が滅入る。

標高800 mを通過。さらに進むと右手に古そうな石垣が現れた。さすがに明治時代の石垣ではなく、S8の改修時のものだと思うがどうだろうか。

標高900 mを通過して進んでゆくと、久しぶりにR18のおにぎりが現れた。最終コーナーの予感だ。

14:00、碓氷峠に到達。標高960 m。群馬-長野の県境で、長野県に初上陸だ。

振り返って群馬側を望むとこのような景色。相当の距離を上ってきたことがわかる。何とか雨は降らずにもちこたえているので、峠で昼食休憩をとることにした。碓氷峠修路碑の前に座って碑文を読みながら釜めしを食べた。至福のひと時である。
さて、碑文によるとこの旧道はM17開通でS8改修とのことである。このように古い車道を今も走れるのは素晴らしいことだ。同時に、この事実は碓氷峠の地質や気候が安定していることを意味しているのだろう。

地図のリンクは https://ridewithgps.com/routes/41310860

高崎から44 km走り、無事に碓氷峠に到達することができた。後編では碓氷峠から下ってゆこう。
inserted by FC2 system