車道未開通の姥神峠と、とりあえず林道を国道に指定した暫定国道の権兵衛峠という二つの特徴的な峠を擁する権兵衛街道。長大トンネルの開通により旧道落ちして久しい峠道の現状を見にゆこう。
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今日のスタートは第47回以来の木曽福島駅。ここまでの輪行中に集中して仕事をしたら酔ってしまった。しなのが振り子だからだろうか。そのうち治ると期待し、8:35に走り出した。 行人橋に下ってR19旧道を北上する。
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関町で現R19に合流。原野から旧道がr267に指定されている。ここを走るのは第40回、第46回に続き3回目だ。慣れた道を進む。 |
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宮ノ越駅を過ぎると現道に合流。少し北上するとR19からR361が分岐する神谷入口の交差点に到達。今日はここを右折して、姥神峠に向かう。 |
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R361を進むと、巨大なループ橋が現れた。過剰な整備にも思えるが、この先はより高規格な道路として建設されているため、インターチェンジのようなものと考えた方が良いようだ。 |
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ループ橋の先には、R361の旧道が残っている。相当な勾配で神谷の集落内を上る。 |
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舗装路の行き止まりに到達。ネットの情報によると、犬に吠えられるとのことだったが、やっぱり吠えられた。車道の終点を見たい気もしたが、急いで退散する。 この先の姥神峠に向かう道は、車道としては未開通だった。そうである以上、この車道は今も昔も生活道路でしかない。
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ループ橋を上るのが億劫だったので、旧道沿いの神谷集会所から強引に姥神トンネルの坑口前に移動した。 姥神トンネル、H14竣工。この隧道の開通をもって、R361の車道未開通区間は解消された。
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このトンネルは結構交通量がある。自動車に追い抜かされるたびに路肩に上がるのは面倒だったので、最初から路肩を走行することにした。狭いのでハンドル操作を誤ると危険だが、仕方がない。慎重に進む。
写真は木曽町と塩尻市の市町境。
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姥神トンネルを抜けると、r493が左に分岐する。トンネルが開通するまで、権兵衛峠を越えてきた全ての自動車がこちらを走って奈良井に抜けたはずだ。 現時刻は10:10。今日は時間に余裕があるので、この県道を走って奈良井に寄り道する。目的はただ一つ、第40回に日和って到達できなかった鳥居隧道の奈良井側坑口を拝むためだ。見ての通りダム湖に沿って進む。
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奈良井ダムの堤体に到達。ロックフィルダムの堤体に奈良井ダムと書いてあるのがうっすらと見える。 |
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堤体の先を一気に下り、見覚えのあるゲートまでやってきた。 |
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ゲートを越え、S53まで現道だった旧R19を進む。しばらく進むと倒木が出現。自転車とともに右下を潜って進む。 |
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栃窪隧道。S30竣工。なんと、第40回では封鎖されていた鳥居隧道側の坑口が開いている。姥神トンネルからは往復10 km以上の寄り道だったんだけれど、来てよかったと思った。 |
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栃窪隧道を抜けて進む。ここから先は未踏区間だ。警笛区間が終わったことを示す標識が現れた。この先は穏やかになるのだろうか。 |
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二車線幅の直線路が続く。 |
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前方が怪しい。ネットの情報によると路肩が崩落している箇所があったので、ここかなと思ったが、正解だった。崩落の手前に自転車を置いて進む。 |
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崩落を越えて進むと、隧道の存在を示すびっくりマークが現れた。が、どう考えても道はない。 |
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よく見ると藪が薄い箇所があったので強引に突破すると、舗装路が復活し、前方に塞がった坑口が見えた。 |
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鳥居隧道、奈良井側坑口。S30に竣工し、S53までR19の現道だった。見ての通り坑口は完全に封鎖されているが、この目で見ることができてよかった。 |
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鳥居隧道を後にする。洞内から水が溢れてくるからか、坑口前は水浸しだ。 |
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崩落地点を慎重に突破。前方に自転車が待っている。 |
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再び栃窪隧道を潜る。自転車の走行に支障はないが、かなり荒れていることがわかる。けれど、道幅からはこの道が只者ではないことも一目でわかる。 |
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第40回にも載せた警笛区間の標識。前回と比べ、気分は晴れやかだ。 |
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ゲートを越え、一息ついた。もうここに来ることもないだろう。 |
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現時刻は11時前。当初は奈良井宿で少し休憩しようかと思ったが、時間がもったいないのでR361にすぐに戻ることにした。が、もう一つの目的のために旧R19を奈良井に向かて少しだけ進む。この白いポールには主要都市までの距離を示す白看が架かっていたのだろうか。 |
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現R19との交差点を右折し、奈良井方面へ進む。ここからは中央西線の旧鳥居隧道の坑口が望めるはずなんだけど、発見できなかった。下調べが甘かったかもしれない。 写真はその先の地点から見えた栃窪隧道。もしかすると鳥居隧道も見えるかと思ったが、それは叶わなかった。
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r493を再び上る。左手に、権兵衛峠の道路情報が現れた。姥神トンネルが開通するまでは、権兵衛峠を越える車は全てここを通っただろうから、これが設置されているのは納得だ。 |
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奈良井ダムの堤体で昼食休憩をとり、11:40に姥神トンネル坑口まで帰ってきた。1時間半の優雅なエクスカーションだった。 |