17. 三国街道 前編
2012年8月
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東京の自宅から走り繋いで、日本の脊梁山脈に挑むときがついにやってきた。三国街道の核心部にある三国峠は、現在関東から新潟県に直接抜けることのできる唯一の車道である(高速道路を除く)。しかし三国峠の自動車道としての開通はS39と比較的新しい。ではそれまではどうしていたのかという話はおいおいしていくかもしれない。今回は、高崎を始点として越後湯沢まで、三国街道を意識しながら走ってゆこう。


第16回ゴールの高崎を9:40にスタート。高崎と湯沢の間の三国街道には中山、不動、三国、火打、二居、芝原と6つも峠がある。今日はこれらをなるべく忠実に辿ってゆこう。アップダウンの多い、厳しいコースになりそうだ。できれば日没までに湯沢に到着したい。

R17ではなく旧三国街道のr25を北へ。今日も暑いが何とか漕げる。11:00に渋川着。写真の奥に渋川駅がある。渋川から先、R17は子持山の東を抜けるが、これは清水峠を目指す清水街道が元になっている。それに対して三国街道は子持山の西を通る。前者には綾戸峡、後者には中山峠という難所がある。

渋川からはr35を通った。金島に向かって一気に下る。

吾妻川を渡り、r36中山峠への上りが始まった。現時刻は11:40。この時点ではまさかこの峠で大苦戦するとは思っていなかった。

中山峠の上り。それなりにきつい上りではあるのだが、足が進まない。多分ヤビツ峠と同程度なのではないかと思うが、不思議なくらいに上れないのだ。正直言ってつらかった。
ハンガーノックではないと思うし、峠は今日一つ目なので脚は元気なはずだ。熱中症になりかけていたのかもしれないが、感覚的にはそうでなかったように思う。先行き不安だ。綾戸峡経由にしていた方が良かったのかもしれないと思った。

少し傾斜が緩くなり、多少ペースを上げることができた。が、いつもの調子ではない。今後同じようなことにならないように、ここで苦戦した原因を解明しなきゃならない。

それでもなんとか中山峠直下の長刀坂まで辿り着いた。三国街道であることを示す大きな看板がある。13:00になってしまった。

現在の中山峠。標高は710 m程度である。峠の頂上はかなりなだらかで、道の両側には様々な施設がある。古い中山峠は削り取られてしまったのだろう。峠道自体もかなり改良されていて、街道のような雰囲気はない。今回は余裕がなくて全く辿っていないが、旧道の断片はいくつかあった。

中山峠から一気に下り、高山村の中心部に到着した。写真はR145との交差点。その先は右側に少し窪みが見える赤根峠へ向かう。正面の窪みは切ヶ久保峠方面のように思うのだが、どうだろうか。

峠道を順調に上り、赤根トンネルが見えるところまで来た。ここからは左に見える旧道を進む。

赤根峠の旧道。路面に石がごろごろと落ちているが走行に問題はない。

旧道を少し進むとT字路がある。直進は金比羅峠(不動峠)に向かう金比羅林道で、こちらが三国街道だ。確かに直進が本線のようにみえる。自転車でも走れなくはない道のようだが、ここは右折して県道の赤根峠に向かう。

旧道の勾配はきつくなく、どんどん上って行ける。赤根峠の高山側は月夜野側よりも路面がきれいで明るい雰囲気。

ちょうど14:00に赤根峠に到着した。旧道入口から15分で着いた。写真右手にある看板には標高840 mとある。正確には三国街道やR17とは関係のない峠だが、とりあえず今日二つ目の峠を無事クリアーできた。

峠の先、月夜野側は少し暗い雰囲気になる。そういえば峠に高山村を示す看板はあるが、みなかみ町の気配はない。まあ通行止の標識も左によけられているし、抜けられると信じて突入しよう。

赤根峠から下ってきた。写真は月夜野の市街地の手前から、清水峠方面を望んでいる。写真の中央あたりに上毛高原駅があるはず。
三国街道と清水街道は月夜野のあたりではかなり近接しているが、ここから別々の鞍部を目指して全く異なる方向に進む。

金島からずっとr36をトレースしてきたが、下新田でようやくR17に合流した。ここからはR17を走る。巨大な橋を潜り、15:00に湯宿温泉に到着した。蕎麦屋で長めの昼食休憩。

地図のリンクは https://ridewithgps.com/routes/41307726

中山峠でのロスが響き、すでに15:00なのに半分程度の距離しか消化できていない。平均速度は10 km/hを切っており、はっきり言って遅すぎる。しかも三国峠はこれからだ。
しかし、赤根峠は無難に越えることができたので、ここから先もいいペースで進めると信じよう。
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