48. 青崩峠 前編
2015年12月
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塩の道として知られ、古より信州と遠州を繋ぐ幹線道路であったにもかかわらず今も車道の開削を許していない青崩峠。道路界の生きる伝説といえるこの峠に挑むチャンスが遂にやってきた。暖冬傾向であるとはいえ決して12月中旬に来るべきところではなく、しかも今日は雨だ。果たして無事に峠に立つことはできたのか、前中後の3編で報告する。


7:10に浜松駅を出発。写真の通り、今日は雨だ。午後には止む予報なので、あまり寒くはないとはいえ早めに止んでくれると助かる。R152に指定されている旧R1を東進し、天竜に向かうr45へ。

浜松駅から天竜区の中心部である二俣まで約20 kmある。雨の中、r45を無心でひた走る。

R152バイパスと交差する地点でr45の続きを見失い、結果的にR152現道に出た。早速おにぎりを発見。ここから先、今日はひたすらR152を走ることになる。無事に平岡まで辿り着くことができれば遠征は成功だ。

第42回に走行したR362に合流。青看に水窪という地名が現れた。47 kmもある。先は長い。

天竜川に到達。鹿島橋から下流を眺める。相変わらず、河原を含めた川幅は半端じゃなく広い。

鹿島橋を渡ると現R152は鳥羽山隧道を潜る。ここはお約束で旧隧道に向かう。住宅街に高さ2.3 m、幅1.8 mの制限標識が立つ。

鳥羽山洞門の二俣側坑口。M32竣工の古隧道だ。第42回に続き2回目の訪問だが、やっぱり良いものは良いと感じる。

双竜橋。第42回ではこの橋を渡り掛川を目指した。今日は橋の手前を左折し北上する。ここから先が今回の本番といえる。

R152は鹿島橋以降天竜川を離れるが、船明ダムの辺りで再び川沿いに戻る。写真は船明ダムのダム湖。

上の写真に見えている船明トンネルは潜らず旧道へ。その途中まではr360に指定されていて、そこで「月まで3 km」の青看を発見。ちょっと嬉しい。

天竜川を渡るr360と別れて旧道を進む。中々良い雰囲気でダム湖沿いを進む。

船明トンネルに続く大川トンネルにも旧道がある。切り通しを抜けて進む。

再び現道を行く。写真に見える橋は「夢のかけ橋」。H12竣工。現地ではちょっと只者じゃないんじゃないかと違和感を覚えたのだが、その正体は、未成線である国鉄佐久間線の橋脚を転用した歩行者・自転車用橋梁らしい。

横山橋を渡り、R152は天竜川の右岸へ。現時刻は9:30。
橋を渡らず左岸のr285を進むか、かなり迷ったが、このエリアの初回だし素直にR152を進むことにした。

横山町の交差点を右折。写真では見づらいが、R473原田橋の仮設道路が二輪車通行止めであることがくどいくらいに強調されている。ここを左に向かうと、東栄方面への迂回路になる。

横山トンネルの旧道へ。この旧道は約2 kmの距離がある。
対岸に気田川橋が見えないかと脇見しながら進む。

現道に合流する寸前で、怪しげなワイヤーが頭上を通過し、右手に何か見えた。

旧道を外れ、吸い込まれるように向かうと、あり得ない線形で天竜川を渡る立派な鉄橋に遭遇した。
S46竣工、秋葉橋。天竜川を渡る最長の吊橋であるらしい。

雨に濡れた板張りの路面を渡る。滑りそうで怖い。そして対岸までは遠い。水面も遠い。この橋、現在は原付までしか渡れないが、過去には2 t以下であれば四輪でも渡れたらしい。

無事に渡り、左岸のr285へ合流。せっかくなので少し南下しよう。

小さな集落を抜けると立派な橋が現れた。気田川橋。S32竣工。直進するとr286で春野に向かう。

気田川橋を渡り、Uターンした。S32竣工とは思えない立派な橋だ。これから向かうことになる秋葉ダム絡みの橋らしい。ということは、佐久間ダムとも関連していることになる。鷹巣橋や原田橋と同じルーツをもつといえるのかもしれない。

天竜川左岸のr285を北上する。秋葉橋を過ぎるとすぐに写真の扇岩隧道が現れた。S32竣工。どうやらこの県道自体が、秋葉ダムの建設に伴い造られたようだ。

写真の雲名橋を渡って再びR152へ。

R152を少し走ると現道は秋葉トンネルに吸い込まれた。トンネル右手の旧道へ。旧道を進むとダムが見えた。秋葉ダム、S33竣工。佐久間ダムとセットで建設されたダムだ。

R152はかなり強引な線形で秋葉ダムの堤体脇に取り着き、写真の西川隧道を潜る。

西川隧道は、自身多分6個目の分岐隧道だ。ここの分岐の特徴は、この写真ではわかりづらいが三角形であることだ。
まずは分岐を右に進んで外へ。

分岐の先は秋葉ダムの堤体に直結している。堤体を通って左岸に渡れるが、今日は渡らない。

再び西川隧道に戻る。この分岐隧道を象徴する構図と思う。対称的な形状で分岐していることがよくわかる。

西川隧道を抜けて北上する。横山トンネルから秋葉ダムにかけて、かなり時間を食ってしまった。ここから先は距離を稼げるはず。

地図のリンクは https://ridewithgps.com/routes/41397140

現時刻は10:45。浜松からここまでの走行時間は約3.5 h、走行距離は46 km。寄り道したことを考えると悪くないペースだが、今日のターゲットはまだまだ遠いので先を急ごう。
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